2024年度須坂青年会議所
【藤原寛史理事長インタビュー!】
2024年度、藤原寛史(ふじわらひろふみ)理事長。
長野県須坂市で法律事務所MAIMEN(マイメン)を開業され、弁護士さんとして日々活動している2児の父でもあります。
そんな藤原理事長に2024年、広報担当の岡部がインタビューしてきました!
(左:藤原理事長 右:岡部)
Q、藤原さんのご出身は県外とお聞きしましたが、須坂市での開業は何がキッカケだったんですか?
(藤原理事長)
神奈川県出身なんですが、元々弁護士になりたい理由も弁護士のいない地域で困っている人を救えたら、という思いがありました。
そういった中で弁護士がいない地域を調べていくと、、、
長野県の須高地域である須坂市・小布施町・高山村は、当時7万人以上の人口がいながら法律務所が全くなく、過去にもない地域でした。
長野市の裁判所の近くには多くの法律事務所があるんですが、須高地域にはなかったんです。
弁護士がいない地域は、トラブルに巻き込まれても気軽に相談できる場所がなくて、相談しないままで終わってしまったり。
権利があることを知らなかったり、納得がいかないまま解決をしてしまうこともあるかと思います。
まだまだ弁護士は敷居の高いものだと感じている方も多く、弁護士に話を聞いてもらうっていうのは多くの方からすると勇気のいることでもあると思っていて。
須高地域にきちんと根差して、その地域に弁護士がいることで、相談がしやすくなったり、権利が守られる人が一人でも増えればとと思い、須坂市で開業しました。
もうひとつは長野の景色がキレイで自然豊かなところに住んでみたいという思いもあって。
そういった2つの理由から、友人と須坂市で開業しようという話になり、開業しました。
26歳の時に須坂市に来て現在は14年目です。
Q、藤原さんが弁護士になろう!と思ったキッカケはなんですか?
(藤原理事長)
ミーハーかもしれませんが、織田裕二さんが主演の「正義は勝つ」っていうドラマを子どもの時に見て、まず仕事としてかっこいいなって思ったのが最初です。
弁護士はやりがいがあって、楽しそうな仕事だなっていう印象を持ちました。
高校は基本的に全員が大学に進学できるエスカレーター式の学校だったんです。
大学進学の時に行きたい学部を選ぶっていうシステムで、その学部を選ぶときに、法学部を選んだんです。
当時は弁護士というものに漠然とした憧れを抱いていて。
最初はやる気満々で大学に入ったんですけど、サークルが楽しすぎて(笑)
サークルとバイトに明け暮れて、単位が足りなくなって最後は週5日学校に行って単位をとりました(笑)
3年生くらいの時に、そろそろ自分の進路を考えなきゃいけないって時にいろいろ本を読んでいて。
その時に北海道の紋別市(もんべつ市)っていうところで法律事務所を開業した松本三加弁護士のことが書いてある本を読んだんです。
紋別市は裁判所はあるけど法律事務所がない、弁護士がいないっていう地域でそれをゼロワン地域って言うんです。
そのゼロワン地域に赴いて弁護士業務を始めた20代の女性の話なんです。
その本を読んで、弁護士がいない地域に法律事務所ができることで、いかに地域の人たちが頼られて、やりがいのある仕事ができるかっていうのがよく分かって。
弁護士がいない地域で働くことで、地域の人たちから頼ってもらえること、そういうことが自分のやりたいことだと考えて。
そんな地域に必要とされる弁護士になりたいと思って司法試験を受けました。
(岡部)
藤原さんのホームページに、ご自身の信念として「自分を必要としてくれる人のために全力を尽くす」って書いてありまたけど、その思いが信念にも表れてるわけですね!
(藤原理事長)
そうですね、前提として、自分が必要とされる場所で仕事をしたいと思っていたので。
司法アクセスが難しい場所で開業したかったので、そういう場所に自分から飛び込んで、そんな自分を必要とし、頼ってくれる人のために法律業務、弁護士業務で自分ができることは全力でやりたいなと。
法律を単純に適用すればいいっていう仕事ってほぼなくて。
法律はこうなってる、けど大事なのはその人の感情だったり、悔しい思いだったり悲しい思いだったり、辛い思いだったり。
そういうところにやっぱり寄り添ってあげないと、良い弁護士にはなれないと思って。
人に本当に寄り添えるように、そういう感情にもしっかりと向き合いながら、寄り添いながら、その上で法律を使って解決することを意識しています。
もちろんスムーズにいかない時もあるんですけど(笑)
どんな場合でもしっかり向き合って取り組んでいくというか 、目の前の相談者さんのために一生懸命やらなきゃいけないことだなぁと思っています。
Q、ちなみにサークルは何をやってたんですか?
(藤原理事長)
バスケです!
昔からバスケをずっとやっていて、今でも須坂を拠点とした社会人のクラブチームに所属して週1回バスケをやっています。
今、長野県の大会でベスト8になっていて、ベスト4に入ることを目標に頑張っています。
Q、弁護士さんに相談することってどんなことでもいいんですか?
(岡部)
私が前に借りている店舗が水漏れしてしまって、突然引っ越し!てことがあって。
なんでこっちの都合じゃないのに引越しの最後の日まで家賃払ってるんだろう?とか思いながら(笑)
たまたま引っ越するって話を藤原さんにした時に、そういうのも早く相談してください!って言われて、そうなんだって初めて知ったんです。
なんだか、弁護士さんに相談って言うとめっちゃ分かりやすく言うと例えば離婚とか、訴えられた!とか。
そういう大きな問題があったときにお願いする、みたいなイメージがあったんですけど、そうじゃないことも相談していいんですね!
(藤原理事長)
そうですね、法律に関わることは幅広く何でも対応できる唯一の職種が弁護士になるので、どんなことでもまずは相談してもらって大丈夫です。
離婚とか家庭内のトラブル、相続とか、交通事故とか、借金の問題でも。
あとは会社での労働問題だとか、岡部さんが体験したように賃貸借契約に関わるトラブルもそうだし、広く不動産に関わる問題にも対応しています。
インターネットでのトラブルや被害の相談も受けています。
他にも企業や自治体からの相談も多くあります。
例えば契約上のトラブルであったり、債権回収であったり。
そういったものも含めて、本当にありとあらゆるものに対応しています。
逆に都会の方だと、弁護士の数が多いので、スペシャリストが望まれているんですよね。
(岡部)
なるほどー!例えば離婚専門!離婚のスペシャリスト!とかですか?(笑)
(藤原理事長)
そうです(笑)
得意なことを打ち出して、離婚に特化とか企業法務に特化してます、とか。
都会ではそういうスペシャリストが望まれていることが多いです。
けど、こういう弁護士が少ない地域や弁護士がいなかった地域では、逆にひとつにしぼらず、ありとあらゆる相談に適切に対応できるようにしています。
弁護士過疎地域では幅広い知識とスキルをもつゼネラリストが求められていると思っています。
(ゼネラリスト=幅広い業務範囲に対応すること)
(岡部)
先ほど交通事故についてもおっしゃってたんですけど、私は交通事故って全て、保険会社の人にお願いするってってイメージで。
交通事故で弁護士さんにお願いするって場合はどんなケースがあるんですか?
(藤原理事長)
まずは事故でどっちの過失が重たいかっていうケース、あとは相手の言ってる事故状況が違うという場合とか。
一番は事故で怪我をした場合ですね。
保険会社から提示される慰謝料とか、休業損害とか、そういった金額は裁判基準より低いことがほとんどです。
そんな時にご相談を受けて、きちんとした賠償金を受け取るために保険会社と交渉をしたり、裁判をしています。
ただ弁護士費用もかかっちゃうんですけど、その弁護士費用は任意保険で弁護士費用特約が付いていれば自己負担はないので、ご相談いただけたら力になれることはたくさんあります。
(岡部)
思ったより弁護士さんに相談していいこっとてたくさんあるんですね!今日知ることができて良かったです。
Q、今年2024年のスローガンは「ひとり一人みんなが主役〜みんなで住みたいまちをつくろう〜」ですが、そのテーマにした理由を聞きたいです!
(藤原理事長)
まずはJCメンバーが少なくなってきていて、そういった中でどうやって組織として大きなエネルギーを出すかということを悩んだんですよね。
ちょうどその頃、男子のバスケットボールの日本代表がオリンピックを決めて。
その時、トム・ホーバスヘッドコーチが「試合に出ているメンバーは全員が主役」って言ってたんです。
日本の選手はその意識が足りないと。
バスケットボールって面白いもので、5人が全員点を取るエースの役割だと、うまくいかないものなんですよね。
みんなそれぞれ役割があって、それぞれが主役としての意識をもってその役割をきちっと果たすことで、組織としてものすごい大きな力に、チームとして強くなるんです。
(岡部)
バスケからヒントを得てるとは、藤原さんは本当にバスケが好きなんですね。(笑)
(藤原理事長)
そうですね(笑)
中高の6年間は本当にバスケしかしていなかったですし、大学でもバスケをやって、妻と出会ったのもバスケがキッカケでした。
司法修習で和歌山県にも1年間いたことがあって、和歌山県での生活が楽しかったのもバスケを通じて地元の友人ができたからで。
長野県に来た時も最初の事務所のメンバー以外の友人もバスケつながりなんです。
日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチの言っていた事からヒントを得て。
須坂JCも人数が少なくなってしまったけれども、一人一人が自分の役割というものをしっかりと理解して、それをトップとなる人、リーダーになる人はそれをしっかり伝える。
それぞれができることで、そして得意なことで活動してほしいなと思って。
(岡部)
私自身も、藤原理事長から「一人ひとりしっかり役割を分担して、できないことじゃなくて、自分ができること、得意なことをやってもらいたくて。岡部さんはSNSとか広報活動はどうかな?」
と言ってもらえたので「それならできます!」って今年はSNS担当して、こうしてインタビューしたり。
自分が楽しくできることで役に立てて良かったなと思ってます!
(藤原理事長)
そうですね!
その役割をそれぞれが遂行できれば、人数は少なくても組織として大きなエネルギーになって、地域のために活動ができる。
そう思って「 一人一人がみんな主役」っていうテーマにしました。
Q、バスケ以外に好きな食べ物とかは?笑
(藤原理事長)
ラーメンととんかつです!!
(藤原さんがよく行く須坂市ふたばやさんのラーメンチャーハンセット)
Q、須坂JC(須坂青年会議所)に入ったきっかけは?
(藤原理事長)
30代前半の時にお誘いいただいてたんですけど、JCの活動のイメージっていうのは同年代の人たちで飲み会が多いイメージで(笑)
当時は仕事が忙しいこともあって、入会するとは思ってなかったんです。
ですが、コロナ禍の中で仕事でもご一緒させていただいたJCメンバーの宮澤さんのご紹介でザカス札の事業を紹介してもらって。
ザカス札っていうのは国の補助金を活用して、コロナ禍で苦しんでいる地域の店舗で買い物とか飲食店を利用してもらうために、1万円の購入をしたら2万円分使えるチケットで。
コロナ禍で社会が停滞していて、飲食や店舗の方々、そういった事業者が苦しんでいる時に地域の課題を受け止めて、須坂JCで国の補助金を使って地域のためにザカス札を発行していたんです。
そういう活動を見て、須坂JCは本当に地域のことを思って地域の課題を解決しているんだなってことを知って。
そのザカス札を販売しているところに、お手伝いで参加させてもらったんです。
皆さんとっても明るく笑顔で一生懸命そして楽しそうにやられていて。
自分が須坂で事業をやっていく上で、この須坂JCの活動に関わらない、というのは違うな、と感じて入らせていただきました。
地域が盛り上がれば人が増えて、元気な人が増えて、地域が活性化して、最終的には自分の仕事にもつながっていくと思っています。
地域が元気じゃないと自分たちは仕事がないと思いますし、須坂JCを通じて地域貢献をしたいという思いで活動しています。
Q、須坂JCに入って良かったなぁと思うことは何ですか?
(藤原理事長)
地域のために何か貢献したいっていう人たちの集まりなので、基本的な考え方とか地域に対する思いが共通してるので話していて楽しいし、気が合う仲間が多くいることですね。
少し年齢差はあるかもしれないけど、ほとんど同年代ですし。
(※須坂JCは40歳で卒業)
自分の仕事や趣味とはまた違う場所でそういう仲間ができたこと。
地域のために何かしたいと思う人たちの集まりだからこそ、そういった理念に共感する、いろいろな人たちとのつながりができたこと。
じいちゃん、ばあちゃんになっても一緒に飲んだり会ったりしてるんだろうなっていう仲間の人たちとその地域で活動できるっていうのは本当に良かったことだなと思います。
(岡部)
そうですね!
須坂JCを卒業された先輩たちも、みなさん仲良しだなと思いますし、私も須坂JC現役です!って言うととても応援してもらえるなと感じています!(笑)
藤原理事長、今回はたくさん質問に答えてくださってありがとうございましたー!
以上、藤原理事長インタビューでした!!
(左:岡部 真ん中:藤原さん 右:23年理事長の長張さん)
現在は、相談に来た方からのご紹介で相談したい、という方も多くいらっしゃるそうです。
須坂市でこんな時どうしたら?と弁護士をお探しの方!ぜひ藤原さんに相談してみてください。
あなたにしっかり向き合い、寄り添って相談を聞いてくださいます。
なかなか弁護士さんに相談するのに勇気がいる、という方もぜひ少し勇気を出して相談してみてくださいね!
まずはお電話かメールにてお問い合わせしてみてください!
法律相談料30分5,500円〜
(資力要件を満たせば法テラスを利用して無料で相談をできる場合もあります。)
藤原理事長の法律事務所
▶️MAIMENのHPはこちら
(インタビュー・編集 岡部)